生きている限り、誰しも訪れる厄年。
厄年の方が神社で厄払いをした後、厄除け饅頭を配るという風習があるのはご存じですか?
今回は厄除け饅頭の意味や、配る時期、そして貰った方はどうすればいいのか?わからないことも多くあると思います。
厄除け饅頭を配る方も、貰った方にとっても参考になると思うので最後まで読んでみてくださいね。
■厄除け饅頭の意味とは?
もともと関西地区で馴染みのある「厄除け饅頭」の風習。
「厄年にあたる人が自分の厄を饅頭に託し、それを周りの人に配り厄を貰ってもらう」
といった、ちょっとびっくりするような意味があります。
もらった側からすると「厄を託した饅頭を食べてしまってもいいのかしら…。」と不安に思われる方もいるかもしれません。
実は厄除け饅頭を食べることは、厄を消し去るという考えから「人助け」となり、食べる側にとって”徳を積む行為”となります。
もちろん、配る側(厄年の方)にとっても他人に振る舞うという行為自体が”徳を積む行為”とされるため、厄を遠ざけるという効果があるそうです。
饅頭を配る人も、食べる人もどちらも感謝される行いとして、災いから身を守る縁起のいい風習と言えますね。
■厄除け饅頭を配る時期はいつ?
厄除け饅頭を配る時期は2月3日、もしくは2月3日までに配ると良いそうです。
2月3日はご存じの通り節分の日にあたります。
節分の日である2月3日は旧暦でいうと大晦日にあたり、翌日の2月4日は旧正月。
季節の変わり目である節分には邪気が生じるとされ、昔から鬼を追い払い福を呼び込む豆まきなどが行われてきました。
厄年の方は元日から節分の間までに神社で厄払いをされる為、厄除け饅頭もなるだけ節分までに配り終えましょう。
2月3日の節分までには厄払いの行事を終え、すっきりとした気持ちで新しい年を迎えるといいですね。
■厄除け饅頭を貰ったらお返しはどうする?
厄除け饅頭をもらったけど、お返しはどうしたらいいの?と悩まれる方も多いかと思います。
何か頂いた時はお返しをする、というのが日本の伝統的な風習ですね。
しかし「厄年」のお返しについては事情が少し変わってきます。
厄除け饅頭は冒頭でもご説明した通り、”厄を貰ってもらう”という意味が込められている理由から、お返しをすると”厄を返してしまう”という事になり意味がなくなってしまいます。
■まとめ
厄年って憂鬱だな・・・、と思っていた気持ちも、本来の理由を知ると少し見方も変わりますよね。
厄除け饅頭は、おくる側・もらう側、どちらにとっても”徳を積む行為”とされる事から、今後ますます多くの地域で取り入れられる風習の一つとなるかもしれません。