大湯薬師堂~ねじり紅葉は秋が見頃。病気平癒の神社で健康祈願

病気平癒の神様がいることで知られる大湯薬師堂。
大湯薬師堂歌碑公園にある”ねじり紅葉”は秋になると紅葉が見頃です。
大湯薬師堂の歴史と”素直な心になる木”ねじり紅葉などまとめました。

■大湯薬師堂とは

木曾義仲ゆかりの温泉「大湯」の坂を上り参道に入ると、3体の石仏が迎えます。
石段を上がると見えてくるのは寄棟造銅板葺の「大湯薬師堂」。
ここは鎌倉時代の弘安四年(1281年)、清誉玄斉大徳により創建されました。

堂内には本尊である薬師如来像があります。
大湯薬師如来は別名”医王”とも呼ばれ、まだ菩薩だった頃十二の大願を立てたとされています。
その中の第七の大願に”病の者も私の名前を聞けば患いが除かれる”とあり、それ以降薬師如来は医薬の仏となりました。

薬師如来像の前には十二神将像がずらりと並び、これは、薬師如来を信仰する者を守護するとされる十二尊の仏尊です。
堂内には他にも、歴代住職の位牌、祖師像、上田藩主仙石正俊公の位牌が祀られている他、境内には十王尊堂があり、中には地蔵尊像、閻魔大王等十王像が安置されています。

本堂の横にある覆堂には、見事に掘られた来迎図の彫刻が鎮座。
紫雲に乗った阿弥陀如来が諸菩薩を従えた彫刻は見事な仕上がりで、手前には仁王像の彫刻も鎮座します。

大湯薬師堂の案内板には「この薬師堂は古来より大湯の出温をとりまく地元住民の温泉の安穏と薬効をご利益とするお薬師さんへの信仰のもとに薬師講中が護持してきたもの」とあることから、「大湯薬師堂」は病気平癒を願って温泉治療を続ける全ての生き物が、薬師如来を信仰することで平癒すると信じて建てられた堂であると伺えます。

■大湯薬師堂歌碑公園

園内は緩い斜面になっており、歌碑公園の名のごとく著名な偉人の歌碑がいくつも並んでいます。
その中には与謝野晶子や北原白秋などの歌碑の他、御堂や石像・石仏などの石造物がひっそりと佇んでいます。
人々の病の治癒を願う薬師如来が、訪れる人たちを静かに見守ってくれているようにも思えます。

■素直な心に「ねじり紅葉」

大湯薬師堂歌碑公園にあるのは「ねじり紅葉」と言われる紅葉の木。樹齢は何年かわかっていません。
何が原因でこのような形になったのかもわかっていませんが、幹が縄のようにねじれた珍しい大木で、この霊木にお参りするとねじ曲がった心が素直な心になると言われています。

■大湯薬師堂の御朱印

大湯薬師堂には人が常駐していないため、その場で書いて頂くことはできませんが、お堂の前のボックスにある書置きの御朱印を頂けます。

御朱印はその名の通り、参拝の証。
神様の分身とも言われる御朱印は大変ありがたいものです。
まずはきちんと参拝し、薬師如来様に感謝の気持ちを伝えましょう。

■アクセス

● 名称 :大湯薬師堂
● 所在地:〒386-1431上田市別所温泉
● 交通アクセス:(1)上田菅平ICから車で30分
(2)上田電鉄別所線別所温泉駅下車徒歩15分